第1話

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*** 「・・・・・・じょうさま、お嬢様、お目覚めの時間でございます。」 「ん・・・・、っ! 何故ここにいるんだ。」 私は、あの時から起きて身支度は自分でするようにしていた。 高良が目の前にいる事が不思議でたまらない。 「お嬢様の起きられる時間を30分過ぎていましたので、失礼ながらお部屋に入らせていただきました。 お嬢様は誤差1分程度でいつも起きられていますので、お疲れなのでしょう。」 起きる所見てないのに、よく誤差1分まで、分かるな。 監視カメラでも付いているんだろうか。 「ご安心下さい。監視などしておりません。麗峰家に仕える者なら、気配で分かります。」 恐ろしいな。 「高良、今日の仕事は?」 「山本様と面談でございます。」 山本か。 別れ話でもするつもりかな。 「高良のフルネームは?」 「急に、珍しいですね。 高良 宇宙(たから そら)と申します。」 宝塚みたいな名前だな。 まあ、男だから入れないけど。 「年齢は?」 「いくつに見えますか。」 「私と同い年に見える。」 執事としての技術、気配りは退職間近の執事と変わらないのに、 見た目は幼い。 確実に成人してない。 「私は中学生に見えますか。きっとお嬢様が大人びているのも原因かと。」 「つまり、老けていると?」 「いえ、精神年齢が高いと申したいのです。」 ん?なんか、はぐらかせられた気がする。 「高良、今日のその面談は何時からなんだ?」 「午前10時半より、面談となっています。」 とりあえず学校は行けれないな。 「学校に休みの連絡……面倒くさい、行かなくても卒業出来るようにしとけ。金はいくら積んでも構わない。」 「お嬢様の仰せのままに。」 ***
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