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「・・・・・・じょうさま、お嬢様、お目覚めの時間でございます。」
「ん・・・・、っ!
何故ここにいるんだ。」
私は、あの時から起きて身支度は自分でするようにしていた。
高良が目の前にいる事が不思議でたまらない。
「お嬢様の起きられる時間を30分過ぎていましたので、失礼ながらお部屋に入らせていただきました。
お嬢様は誤差1分程度でいつも起きられていますので、お疲れなのでしょう。」
起きる所見てないのに、よく誤差1分まで、分かるな。
監視カメラでも付いているんだろうか。
「ご安心下さい。監視などしておりません。麗峰家に仕える者なら、気配で分かります。」
恐ろしいな。
「高良、今日の仕事は?」
「山本様と面談でございます。」
山本か。
別れ話でもするつもりかな。
「高良のフルネームは?」
「急に、珍しいですね。
高良 宇宙(たから そら)と申します。」
宝塚みたいな名前だな。
まあ、男だから入れないけど。
「年齢は?」
「いくつに見えますか。」
「私と同い年に見える。」
執事としての技術、気配りは退職間近の執事と変わらないのに、
見た目は幼い。
確実に成人してない。
「私は中学生に見えますか。きっとお嬢様が大人びているのも原因かと。」
「つまり、老けていると?」
「いえ、精神年齢が高いと申したいのです。」
ん?なんか、はぐらかせられた気がする。
「高良、今日のその面談は何時からなんだ?」
「午前10時半より、面談となっています。」
とりあえず学校は行けれないな。
「学校に休みの連絡……面倒くさい、行かなくても卒業出来るようにしとけ。金はいくら積んでも構わない。」
「お嬢様の仰せのままに。」
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