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艦載機の発進時に空母が風上に向かうのは、かつての聯合艦隊も妖界聯合艦隊も同じであるらしい。
一反木綿ニ整曹が己の体を左右に揺さぶり、発艦よろしの合図を送って来るのが見えた。
すると武将はブレーキを解除すると同時にスロットルを開き、愛機をグンと加速させ滑走を始める。
たちまち機尾がふわりと持ち上がり、機体が水平になるのが梨緒の全身に伝わって来た。
やがて愛-113号機は、まるでダイダラボッチにでも引っ張られたかのように、ふわりと飛行甲板を蹴り妖界の大空へと舞い上がって行く。
全長250m以上ある空母赤城が、たちまち針のように小さくなっていった。
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