片道17分の恋

2/15
前へ
/341ページ
次へ
 くたくたに疲れて乗り込んだ夜7時発の電車。部活で声を張り上げ過ぎて、喉ががらがらの私は、カバンの中からさっきコンビニで買ったペットボトルを取り出し、冷たい液体をのどに流し込む。  空っぽの胃が冷たくなるのを感じながら、お腹が減っている事を思い出す。  なんとなく電車の中を見回すと、他の乗客は数えるほどしかいない。  何も変わらない、いつもの風景。  でも今日はちょっとだけ違った。
/341ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加