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誰が見ても美男美女。
「小沢先生……」
つい先日の遊園地でのことが思い出される。
観覧車の中で不意打ちのキス。
結局その程度だったんだ……。
あの時触れた唇に無意識に手を当てていた。
小沢先生が通り過ぎ、姿が見えなくなると一気に脱力。
課長に当たった天罰かもしれない。
こんなことならまっすぐ帰ればよかった。
せっかくの気分が台無し。
椅子に深く腰掛けて大好きなカフェラテを口に含んだ。
残念なことに美味しいはずのそれが美味しいと感じられない。
「はぁ、何やってるんだか」
ちょっとあのときから意識してしまっていたのは私だけ。
きっとあの夕焼けに惑わされたんだ。
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