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そこにいたのはさっき私に天罰を落とした、じゃなくてさっき会社で別れた荒木課長。
「課長……、今帰りですか」
「あぁ、君に振られたから1人で残業してた」
振られたって表現はちょっと違うと思いますけど。
くくっと笑っている課長はオフィスにいるときとは違って表情が少し柔らかい。
たまたま駅へ向かって歩いているときに、外から私を見つけて入ってきたらしい。
もしかして凄く不機嫌な顔を見られたんじゃないだろうか?
変な顔してなければいいんだけど。
「もしかして私を探してたんですか?」
「そうかもな」
ほら、やっぱり機嫌が良い。
「課長、なんとなく飲みたい気分です」
上司を気晴らしに使っていいのかわからないけど、課長は優しく頷いてくれた。
「行くか」
「はい」
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