疑心暗鬼

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恭一と俺は双子の兄弟だった。 仕事人間だった父親、 寂しがり屋で弱かった母親。 仕事ばかりだった父親は 家の中の事を母親に任せっきりで まるで母子家庭のような そんな生活だった幼少時代。 だけど俺と恭一が7歳の時、 母親の浮気が発覚する。 それが原因で両親が離婚する時、 父親は当然俺達兄弟を 二人とも引き取るつもりだった。 けれど、俺は 母親を見捨てる事が 出来なかった。 子供心に、この人は 一人では生きて行けない人だと そう感じていたのかも知れない。
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