開かれた扉

16/16
前へ
/34ページ
次へ
そんな小野さんの行動に クスっと笑みを浮かべた彼は 両手で私の頬を包み込む。 「美杏はただの後輩。 だから香織は変な不安なんて 感じなくていいから」 「だ…だから心配なんか してないってば…」 必死に否定した私の唇を 微かに口角を上げた彼が そっと塞ぐ。 大丈夫…。 私と彼は… 何があっても大丈夫…。 そう思いながら受け止めた 温もりの向こうから 西日が私の瞼を照らしていた…。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3216人が本棚に入れています
本棚に追加