心の距離

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『焦らなくていいんだよ。 香織は自分が納得出来るまで この仕事を続けていいんだから。 俺のためにとか、そんな風に 考えないで自然体で いてくれたらいい。 香織が寂しい時、不安な時、 素直に言ってくれたら 俺はいつでも香織に会いに行くって 言っただろう? まだ俺と香織は 結婚もしてないけどさ… 離れていても俺は香織も 家族だと思ってるから』 抱え続けて来たトラウマを 乗り越えた彼の言葉は とても重みのある言葉となって 私の心に深く響いて来た。 「…遥斗…」 『親父とお袋が最期に 俺と恭一に教えてくれた言葉 そのままだけどな』 画面の中で笑う彼に 私は泣きそうになった。 何を不安になっていたんだろう。 こんなに温かい言葉をくれて こんなにも私を愛してくれる彼を 信じられなかった自分が情けなくなる。
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