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香織が日本に戻った夜。
俺は覚悟を決めて
携帯に開いたその番号に
発信ボタンを押した。
『かかって来ると思ってた』
電話の向こうでそう答えた恭一に
思わずクスッと笑う。
「香織には仕事を続けさせるよ」
『それが遥斗の答え?』
「ああ、だけど俺は2年後に
必ず日本に帰る。
恭一の気持ちは解るけど
香織だけは渡せない」
俺の言葉に電話の向こうで
恭一はクスッと笑った。
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