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瞳を揺らした私を
じっと見つめていた遥斗が
優しく私の髪を撫でた。
「香織にもうひとつ、
きちんと話しておくべき事がある」
「え?」
「冬木支店長の奥さんとの事」
彼は…いつの間に
こんなに私の表情に
敏感になったんだろう。
離れて暮らしているからこそ
こうして一緒に過ごせる時に
少しでも相手の心に
近づこうと努力する。
それは私も同じ思いでいるけれど
彼ほど私は「東雲遥斗」に
近づけているのだろうか?
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