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その休み明け。
出勤すると同時に千夏が
私のスーツの袖を無言のまま
引っ張って目で訴えている。
「会議室行く?」
私の問いかけに、千夏は
まだ出勤して来ていない
小野部長の席にチラリと
視線を送ってから
コクンと頷いた。
なんだかいつもと違う
千夏の様子に不安を感じながら
二人で向かった会議室。
ドアを閉めて向かいあって
腰かけた途端に
千夏は大きくため息を
吐き出した。
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