3227人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「ねぇ橋本君…
二人に何を言ったの?」
私の質問に彼は
ニカッと笑みを見せて。
「それは企業秘密や。
まぁ課長は今夜は
ひとりぼっちで寂しいやろけど
遠距離の彼氏さんと
電話でもしとき。
明日には帰国するんやろ?」
「…まぁ…そうだけど」
「それとも寝床がなくなった
俺を泊めてくれるか~?」
その質問には即答で
お断りした私に
橋本君は楽しそうに笑っていた。
…本当に損な生き方の男。
そう思いながらも
やっぱりどこか悲しそうな
笑いを浮かべる橋本君を
見つめていた。
最初のコメントを投稿しよう!