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「目…閉じるなって
言ってんだろ」
「無理…」
涙目で見上げた私を見下ろした彼は
フッと笑みを落として。
「じゃあ…寝かせない」
そう呟くと奥深くまで
身を沈ませた。
一気に押し寄せる
大きな波に引きずり込まれる。
…無理…。
彼には…どうあがいても
きっと一生勝てない。
そう思いながら私は
静かに目を閉じ
全身で彼を受け止めた…。
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