命の湯

7/16
前へ
/30ページ
次へ
まるで針に刺されたように 全身がチクチクと痛むほどの お湯の熱さに必死に耐える。 握りしめた拳を開く事も 出来ないまま堪えていると、 やがてその痛みが 骨にまで染みて来た。 「……はぁっ……」 思わず吐き出してしまった 深いため息。 それを仁王立ちしたまま じっと見下ろしていた 康平さんも俺の隣に身を沈めた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2859人が本棚に入れています
本棚に追加