独白と決意

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あまり日に焼けていない肌に、冷たい印象を周りに与えそうな灰色のたれ目。 長く伸ばし途中の少し暗い色をした水色の髪。 少しあどけなさの中にも大人びた雰囲気を漂わすその姿。 「うっわぁ……ファンタジーな世界に生まれたのはいいけど、主人公の攻略の邪魔をするヒール役に転生って、ないわぁぁぁ」 確かに綺麗なお姿に生まれ変わったのはよろしかったです、えぇ……。 前世なんて、のっぺりとした良くいえば和風、悪くいえば下の上という顔だったし。 それに比べればマシなんだろうねぇ。 でもね、私の生まれ変わったキャラーーミレイユ=マーグレイヴ=ケルンテンーーはヒール役で最終的に家を勘当の上、国を追い出されるのだよっっ!!! 折角、辺境伯というある程度の地位があるのがその上でふんぞり返っていればパァだよ、パァッッ!! ……因果応報、なんて恐ろしい。
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