夜行バス

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朝と言えども、日が昇り始めれば真夏の暑さは容赦なく辺りを包み込む。 コンビニから果歩の家までは少し距離がある。 照り付ける日射しとアスファルトの照り返しで顔にも体にも汗が滲んでいた。 果歩のマンションに着くと、少しの懐かしさを感じる。 「前に来たのいつだっけ?」 二人であやふやな記憶をたどって、三年前だったと判明した。 「いつも会うのは長野だもんね。」 そう言いながら果歩は鍵を開けた。 エアコンのつけっぱなしの部屋。 「あー。天国。」 私は玄関で靴を脱いで遠慮なく部屋に上がった。 「ご飯の準備するからゆっくりして。」 「ありがと。」 ご飯の準備と言うけれど、単に買ってきたものを並べるだけ。 だけど、私はなんのつっこみも入れずにベッドに座って果歩を待った。 果歩のマンションのつくりは変わっている。 果歩の部屋は3階だけれど、玄関を入ってすぐにキッチン、向かいにバスとトイレ。そして、階段を下がって寝室を兼ねたリビングがある。 部屋は狭いけれど、家賃は私の地元では考えられないほどの高さだったはず。 都会で暮らすって大変だ。
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