赤ちゃんは意外に苦労している

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時は過ぎ、午後7時。 日が沈みかけ、月が出る時間帯。 それで俺はというと―――― 「あぁ……気が進まねぇ……」 子どもサイズのタキシードを着て、馬車に揺られながら王城に向かっていた。 ふと窓を開け、空を見上げてみると、そこには綺麗な満月が浮かんでいた。 「…綺麗だねぇ……」 月を見ながら一言。 ……月を見ながら酒が飲めたらなぁ……。 そんなことを思いながら、背もたれに身体を預ける。 ガラガラと音を立てながら、馬車は王城に向かっていった。
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