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ツンツン……ツンツン……
誰かが俺の頬っぺたを不規則に突っついてくる。
「拓く~ん……阿多拓(アタ タクヤ)君、朝ですよ~、って…ベタすぎるか。」
ん?この声は……
俺は眠気を必死に押さえて、声の持ち主に声をかけることにした。
「香奈か……」
「あっ起きたか、もうお昼だけど食堂に行く?」
俺は壁にかけてある時計を見た
「もうそんな時間なのか…」
講義もすっかり終わっており、教室にいるのは俺と香奈だけ。
寝すぎたか……。
俺がそんなことを思っているうちに、香奈はボーッと窓の外を眺めている。
キレイだなぁ~…
香奈は俺の視線に気付き。
「どうしたの?まだ眠いの?先に行っとこうか?」
彼女は可愛らしく首を傾げて聞いてきた。
香奈は人に何かを聞くときに首を傾げるクセがある。
本人は恥ずかしいから直したいと言っているが、俺はそのクセが好きだった。
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