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─────── ───── もう朝か………? 携帯を確認………7時か…… 普段より遅い目覚め 今日から休日 だが…師走 ダラダラしてたら 正月を気持ち良く迎えられない気がする 起きるか ハルを起こさないように そーっとベッドから抜け出す 寒~~っ! 震えながら着替えて 部屋のエアコンをつける 部屋が暖ったまれば 自然に目が覚めるだろ? 朝メシでも作るかな…… 階段を降りると コーヒーの香りが漂う 「工藤さん……?」 「…優か?」 「あぁ…オヤジかよ」 「ほら…」 コーヒーを マグに注いで出してくれた 鼻唄混じりにコーヒーを入れる 呑気な親父… 「優はサラダ作れ…な?」 「了解」 どんなに忙しくても…… どんなに夜遅くても…… 必ず親父は 朝メシを一緒に食べてたな 口をきかなくなった思春期でも 必ず居た 朝帰りや二日酔い 飲んだくれて帰って来た姿は 一度も見たことない きっとあったんだろうけど 息子には絶対見せなかったのかな? 親のプライド 大人の姿勢 意地張ってたんだろうけど いつもまっすぐな正しい後ろ姿 そんな背中を 見せてくれていた 知らぬ間に そんな背中を見て育ってきた 惚れた女を愛し続ける男 愛する者を守る男 だよな…… 気づかなかったな なんだよ、親父…… …結構…カッコイイじゃん? 今頃気づいてごめんな
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