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井澤さんとの
『隙を見せたら負け』
……的な低レベルな対決は
超真面目姉さん軍団が一掃されて
あっと言う間に、私が１番古株に昇格してからだから……
去年から……？
実に無駄なエネルギーを消費してる
なぜ？
そんな不毛な時間を過ごしているのかと言うと
……単に暇な時間帯だから
あっ……客っ！
いやいや……
…………お客様だ！
｢いらっサいませ～」
………やばっ…噛んだ！
「こ……こちらでお召し上がりですか～……？｣
コソッ……背中で動く気配
｢プププ……｣
……と抑えた笑いが聞こえた
はぁ〜……
しばらく
『いらっサいませ』攻撃を
受けなきゃならない
まっ……
今はどーでもよい
お仕事優先
オーダーはコーヒー
トレーに置き
ﾋﾟｯ……会計
おつりを渡す段階で初めて顔をみると……
わぁぁぁーー
………イケメン！！
そしてオトナ………
目をキラキラ輝かせてお釣りを渡す
｢ありがとう｣
｢い…いえ…｣
彼が席に座るまで見送り
席に座ると
こちらを見て笑顔を投げてきた
あっ！
また新しい お…お客様……だ
レジに預かり金を慌てて戻していたら
後ろに居た井澤さんが
｢トロぃ！｣
……と、言いながら
隣のレジを開け接客を始めた
お馴染みのインチキスマイル全開
｢いらっサいませ～………………｣
噛んだな井澤！
｢プププ…｣
同じ笑いでお返ししてあげる
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