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「あ?言わなかったか?」
突如現実世界にログインした発狂状態のテツから一歩下がり距離を取る。
しかしすかさずテツは距離を詰めてくる。
「ハァハァ聞いてねぇハァハァ」
鼻息荒く鼻先近くまで詰め寄り血走った目で俺の目を凝視してくる。
「そ、そうか?まぁ明日には解る事だし別に良いじゃねぇか。後息荒すぎんだろ落ち着け。」
俺の顔に不愉快な吐息が掛かってるんだが。
「ハァハァコレがハァハァ落ち着いてハァハァ居られるか?ハァハァ否ッッ!!ハァハァヒロ、ハァハァ何故貴様だけハァハァ萌に囲まれるハァハァ様なハァハァ美味しいハァハァ目にハァハァ会ってるんだハァハァ」
「鼻先荒すぎて何言ってるか半分も聞き取れなかったぞ。解るように喋れ。」
「義妹とか羨まし過ぎて全俺が泣いた。」
「テツ、お前は何時も気持ち悪いね。」
俺達のやり取りを傍観していた先生は生ゴミを見るような目でテツを見ていた。
「血が繋がっていない妹と一つ屋根の下だなんて過ちが起こらない筈がないだろ!?義母も然り!なんだよお前はエロゲの主人公か!?羨まし過ぎるんだよ今すぐに俺と代われ!!」
何時も通りに気持ち悪い変態的な思考回路なのは理解した。
「別に過ちなんて起こらねぇよ。義理っても妹は妹だ。お前はエロゲのやりすぎだ。」
それと、お前と交代したら即"過ち"が起こる事は確実に理解出来る。
「んでも風呂場でラッキースケベ的なイベント起こしてフラグ建てて大人の階段駆け昇るんだろがッッ!?」
「ゲスが。」
「ゲスね。」
先生と俺が同時に感想を口にする。
「それでも年頃の男女が同じ家で生活するんだしそんな関係に発展しても何も可笑しくないねぇだろ!?しかも同居相手は餓えたケダモノことヒロだぜ!?即刻過ち確定だろ!」
「貴様がどんな目で俺を見ていたかは理解した。」
「え?ヒロきゅんってばそんなに餓えたケダモノだったの?ヤダこわーい」
「真に受けるな。そして距離を取るな。」
先生はからかう様なニヤけ顔で体を庇うように抱き締めながら後ずさる。
「だってぇー?近くに居たらぁー?襲われちゃうかもだしぃー?」
「んの気色の悪い口調は辞めろ。安心しろ。ミコト先生には襲いたくなるとか、そんな色気ねぇから。」
「よし教育的指導の時間だ。救急車は呼んどけよ。」
思わず地雷を踏んでしまったようだ。
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