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「志樹くんは、今までアンタ以外の他の誰にも自分の心を見せようとしてこなかった。ずっとずっと…」
強い風で木々が揺れ、ザワザワと音をたてる
それと共鳴しあうかのように、私の心も例えようのない不安で一杯になる
やだ…聞きたくない
「私は、志樹くんが好きだった。だけど、彼は誰もみようとしない。それこそ、家族である采羽さんや仁柴さん、貴月さんにも。だけどアンタは違った」
「やめて!」
聞きたくない…!怖い…
耳をふさごうとした、けれど
その手は八重樫さんの手に掴まれ阻止された
「志樹くんは、ずっと」
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