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「志樹くんは、ずっとアンタを想ってた…!愛おしそうに、いつも遠くからずっと見てた。
一緒の家にいたのに、近い距離だったのに、心だけは遠いってそんな風に思ってた。大事にしたいのに、いつも傷つけるだけだって…
気持ちをぶつけたって、いつも自分を見てくれないって…
それって、逃げてるだけじゃない!
何でアンタばっかり…」
逃げてた…だけ
私は、無意識のうちに志樹を傷つけてた
無意識のうちに…?
違う、本当は知ってたんだ
志樹の気持ち。全部、全部…
傷つけたかった訳じゃない
ただ、怖かった
それが、私に逃げるという選択に導いた。
「…本当に意気地なしだな。私…」
泣いちゃダメ
意気地なしの私には、泣く資格なんてないんだ
…だけど、
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