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「八重樫さんに、志樹は今のこと伝えたんでしょ?」 彼の本音を、全部 彼は八重樫さんに本音を言えるって事でしょう? 「…私は志樹くんからなにも聞いてない」 ……え? 「私、見つけてしまったんです。志樹くんのノートを志樹くんの部屋で。 一応、婚約者だったから部屋にはいつでも入れたの。見ちゃいけないってわかってた、けど見てしまったんです そこには、志樹くんの本音が書かれてた それと、アナタへの謝罪も」 だから…と、言葉を紡ごうとする口が震えてる 目からは雫が流れ落ち、八重樫さんのスカートには大量の雫の跡が残ってた 「志樹くんは…アナタが居ないとダメなんです。アナタが支えなんです…。 志樹くんは…脆すぎる…。アナタが居ないと志樹くんは…消えちゃう…」
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