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「母子手帳の発行をお願いします」
「はい、少々お待ち下さい」
受付の女性は奥から書類を取り出した。
「まずはおめでとうございます」
私は彼女につられて頭を下げた。
「こちらにお名前等、必要事項をご記入下さい」
私は紙に名前、住所、生年月日などを記入した。
「終わりました」
「はい、それでは少々お待ち下さい」
彼女は席を立ち、奥の方に行った。しばらく待つと、彼女が書類を持ってきた。
「ではこちらですね」
その中には、母子手帳とマタニティーマークのキーホルダーも入っていた。
内容物と、医療費助成受給券の説明を受けて終わり。
今日はバイトなので、そのまま店に行くことにした。
ちょうどバイト先は、さっき登った坂を下って道路を渡り、バス停に戻る。
すぐ先の交差点を曲がるとディーラーがあって、その隣だ。
私は裏口から入ると、そのまますぐ控え室に入った。
そして、さっきもらったマタニティーマークを鞄につけた。
母子手帳の記録も書いて、病院でもらったカバーに入れた。
「よし」
私は制服に着替えて、いつでも仕事に入れる準備を終えると、誰かが部屋に入ってきた。
「こんにちは」
「こんにちはー、ねぇ、見て見て」
私はマタニティーマークと母子手帳を見せた。
「おお、おめでとうございます」
「えへへー」
私は一通りみんなに見せびらかして、仕事に入った。
今日は心なしか、気持ちが弾む。
私は何事もなく、あっという間に仕事を終えて帰宅した。
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