子宮外妊娠

第1話

後で聞いたのですが、先生に右卵官の塊の中に赤ちゃんの物体があると言われたそうです。調べて大きさが分かるとのこと、旦那さんは私を気遣い赤ちゃんを出したと言うことを言わないでくれました。

ただ、右卵官を切除してしまったの方がいいと気遣ったのです。その優しさが私は嬉しかったです。

術後、私はベッドの上で泣いてしまいました。右卵官が無いこと妊娠が出来ない訳ではないではないのですが失ってしまった悲しさに泣いてしまいました。術後は痛みと熱が襲いました。初めての感覚に戸惑いながらも心配して山形から飛んできた父に姉や旦那さん、姪の為にもと痛みを我慢して早く回復できるよう頑張りました。

見舞いに来てくれた母や普段冷たい弟夫婦まで心配して来てくれました。弟は私よりビビりなので手術な話だけで暗くなっていました。全身麻酔じゃないと嫌だと言っていました。

若いからか６日で退院し、体重が一キロ増えているのに落ち込みました。

周りからはしょうがないよと言ってくれましたが、運動も出来ないし落ち込みます。

周りに気を使う人なので、やっと嵐が去ったようにいろいろ考えました。

子宮外妊娠。流産。右卵官切除。何故自分が初めての妊娠で。切除しても妊娠した人がいると知っても怖いです。

妊娠した友人は優しさから私も太ったとメールが来ます。でも私は嫌な考えばかり浮かびました。

妊婦と私は違う。私は右卵官を切除し、傷ができて、体重も増えた。貴女はお腹にいるんだから私とは違う。私の気持ちは貴女に分からない。

下手したら暴言を吐いてしまいそうでした。彼女は優しさからメールしたのに。彼女の妊娠を喜びたいのに。

彼女の優しさを無下にしそうで怖くて会えないと思いました。