01:驚きはすぐそばに-2

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 みんなでチェインを繋いでナンボが基本戦術である以上、レベル200の放置プレイヤーよりレベル2のアクティブプレイヤーのほうがありがたいっちゃありがたいんだけど…。  私はサイファさんのテンポのよい返信に引きずられるように、さらにコメントのやり取りを交わす。 「そもそも、なんでウチの騎士団に入りたいんですか?他にもいっぱいあるでしょーに」 「ぬこのしっぽ団、というネーミングに魅力を感じました」  ホントかよ。 それって、私がマスターに加入申請した理由と同じじゃないか。  でもなんとなく、『聞かれると思ってたから答えを用意してました』みたいな印象を少し受ける。それぐらい、彼(?)の返信は早かった。 「バトル時間は21時と23時ですよ。夜遅いけど大丈夫ですか?」 「大丈夫です。何時であろうと合わせます」  んー、なんか、アルバイトの面接みたいになってきたな…。  でも、どーしよ。 そこまで言われると、私から断る理由がなくなっちゃった…。  そんなコメントのやり取りの途中に、ふと何気なく覗いたサイファさんのマイページ。 レベルが、いつの間にか5まで上がっていた。
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