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潤ませた瞳に、僕が映らない。
背後からアズの身体を揺らしているから……。
壁のタイルで捕まる場所が見つからず
僕の揺さぶりになんとかバランスをとる彼女の健気さに
いつも以上に興奮してしまう自分は、アズ限定で変態なんじゃ?と思い頬を緩ませた。
密着する肌が、心地良い
火照る身体に打ち付ける雫が、心地良い
声を必死に堪えても、時々洩れる喘ぎや吐息が、堪らなく心地良い
背中のラインを指先で撫でれば
懸命に振り返ろうとする彼女と視線が合い
貪るように唇肌を重ねた。
───来年の夏は
二人きりで海に来よう?
アズの記憶にある過去の男達を
全て僕に塗り替えるように
……春夏秋冬
季節の中にある要らない記憶は
僕の愛で、全部溶かして無くしてあげるよ
片思いが長かった男の
独占欲ははんぱないよ?
覚悟してね……アズ
愛してる
これからも、ずっと───
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