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もちろん、オレを敵対視するデブはそれに気づいた。
そして不正をするのだから、当然、あっちが生き残るのだろうと確信する。根拠もないのに、それだけで。
オレは疑われないように、精一杯悔しがるだけだ。
「やったー、ボクは生き残りだ!」
嬉々として、デブは向こう側に入っていく。
きっと両面とも花の絵が描かれたコインを隠し持って。
あとは誰が出すか運否天賦だろう。
生きるか死ぬか、それがいともたやすく決まる。
裏を出したものは死ぬと思い込み、落ち込み、表を出したものは生きれると思い込み、喜ぶ。
本当は反対なのに。
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