峰岸 佑太 その1

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「休んでる暇はねぇぞ。たぶん、次がある。そうだろ?」 「どういうこと、ギッシー。これで終わりじゃないの?」 「これで終わりならつまんねぇよ。目的も趣旨も何も分からないままだしな」 「目的とかあるのかな、これ」 「もちろん、ありますよ。ワタシどもはその目的に基いて動いていますから」  唐突に喋り出した黒尽くめの男に小川が驚く。一番近くにいたから無理もないだろう。 「けど、その目的は話すつもりはない、ってことだろ。クソったれた話だ」 「いえいえ、今は、でございますよ。いずれ機会がくればお話することもあるかもしれません」
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