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「ええ、その通りです。周囲で見ているだけの『怠惰』を選んだ怠け者の方々も移動を始めてください。次のゲームが待っています」
「イヤッ! あたしはもうイヤよ。淳くんも死んじゃったし、これ以上したくなんてない」
次のゲーム、という言葉にうんざりしたのか、ひとりの女が発狂したように叫ぶ。
「なら、リタイアしますか?」
ニヤリと黒尽くめの男が笑う。
「ダメ、ダメよ、錦田さん」
「イヤ、あたし……リタイアする!」
副会長の声を遮って、錦田は叫ぶ。
「ダメ、待って。リタイアなんて嘘だから、リタイアさせないで」
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