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テーブルを挟み向かい合わせで床の上に腰を下ろすと、大地と浩巳はコンビニ弁当に舌鼓を打った。
「これ結構旨いな。お前の料理には負けるけど」
嬉しそうにおかずを頬張りながら、ちゃんと自分の料理の腕を褒めることを忘れない大地に、浩巳は照れ臭そうに笑みを浮かべると、ふと今朝の話題を思い出し箸を持っている手を止めた。
~「隠したくないんだ。お前のこと」~
そう思ってくれる大地の気持ちは、堪らなく嬉しい。
大地と身体だけで繋がっていた頃には、お互いの感情も関係も隠す事が当たり前だと思っていた。
そうすることが自然なのだと……。
だけど、今は自分が最も彼の傍に居る事ができる存在なのだともっと実感したい。
例えそれが、どんな相手だったとしても、もう自分とゆう存在を否定する必要はないのだと大地が教えてくれたから。
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