神などいない話

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1001  幸運と不運に対する付き合い方として、おいらのそれは自分でも少々変わっていると思う。ある人は運の総量は一定と言うし、ある人は運なんて因果関係の表面だと言う。  おいらが運の絡む遊びをしていると度々起こるのがジンクスという形での幸運や不運。サイコロを二つ振ればゾロ目が出るし、役なしリーチをかければ裏がのる。大地震や株価暴落のマスは踏むし、交換に出したカードと同じカードを引く。遊び意外にも、例えば出かけたら雨が降り始める、とか。  それぞれはパターンであり、そのパターンを思い出した瞬間にそれらは起こってしまうのだ。今ではもう呪いだと思って諦めている。  このようにジンクスは恐ろしいものであるが、大抵のそれがそうであるように、常に起こるとは限らない。おいらの場合で言えばモノに寄るが大体6割くらいで、大口叩いた割にそれほど頻繁ではないのだ。あ、大地震のマスは必ず踏む。  ところでおいらはよく現実味のある夢を見るのだが、その日の内は夢の内容をややはっきりと憶えていることが多い。さて、その状況でおいらの運、つまりジンクスが仕事をするとどうなるだろう。ただの夢はたちまち予知夢になる。その度においらは「新刊がマイナーすぎて発売日に置かれない夢とかしょぼすぎるだろ」などと愚痴るわけだ。  そんなわけでおいらは「運は予測して備えるモノ」という認識である。 1ページ目でする話じゃなかった気もするが。
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