Side 和斗  笑顔に隠した涙

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翌日。 午後になってようやく二日酔いから解放された朋佳は、夕食を作ってくれた。 2人で食卓を囲んで俺はONEに出勤。 何度も『1人で大丈夫か?』と確認をしたが、『もう子供じゃないんだから!』と一喝されてしまった。 今日は早目に帰ろうかな…。 「和斗って姉ちゃん居たの?」 「…そこからですか…」 店の客も一段落し、修二と雑談。 朋佳の事話した記憶あるんだけどな…。 「家族の話、あんまりしないだろ」 「まぁ。 俺より男らしいけど、言葉が足りなくて誤解されやすい奴ですね」 「言葉が足りない?」 「思ってる事って言葉にしないと相手に伝わらないと思うんです。 言い方悪いけど『言わなくても気付いてよ』って思ってる感じ?」 「姉ちゃん相手にキツい弟だこと…」 酒を流し込みながら修二が微笑んだ。 俺ってそんなにキツいのかなぁ…? 「まぁ、姉ちゃん好きですけどね」 ーーカランーー
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