第3章 シャルマン領区の守護天使

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「こちらが王都の保安予備隊隊員、アルシュ、ソロルです。 かねてからお話していたとおり、昨日から、研修の一環として我がシャルマン領区の見学に来訪しています。 今日は保安部隊本部を案内しますので協力を要請いたします。」 ガリュー隊員が、シャルマン領区保安部隊本部長に紹介すると、予備隊の腕章をした二人はかしこまって敬礼した。 おお、聞いとる、と横柄な調子で答えて、本部長は二人をちらりと見る。 「若いねぇ。 その年で王都での入隊試験合格とは優秀、優秀。 ま、一日も早く本隊隊員になれるよう頑張るんだね。」 とおりいっぺんの訓示を受けて、ガリュー氏とともに本部内を歩く。 ガリュー氏の腕にはシャルマン領区の本隊隊員をあらわす緑地に白十字の腕章。 実際は強盗事件の資料を見に来たのだが、見学という名目のため、とりあえず内部を一周案内してもらう。
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