第4章 いびつな双子

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「わかりました。気をつけるんで。」 きれいなシャツを羽織ったディコンが、神妙にうなずく。 そして、おそるおそる切りだす。 「あんた、嬉しそうじゃ、ないんすね。 せっかくお父さんに会えるのに。」 「ああ、嬉しくなんかないよ。」 ルシエルが、疲れきったように力なく言う。 「もうこのまま、帰ってこなければいいのに、っていつも思う。」
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