8. 台風ナツ、新撰組に上陸!

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「みゃう」 足元に、黒猫が寄ってくる。 ナツがその頭を撫でようとしゃがんで手を伸ばすと、すっと、避ける猫。 残念。 慣れてないのかな?野良猫? しばらく猫を見ながら、ぼーっとしていると、後ろから声がかかる。 「ナツさん・・・?」 「沖田さん・・・。」 振り向くまでもなく、その相手は沖田である。 「何、してたんですか?」 「猫、見てました。おいで、クロ。」 ナツは、触ることのできない黒猫に手を伸ばす。 「ぷっ、クロって・・・。まんま、ですね。」 「何が言いたいんですか?」 ようやく沖田に顔を向けた、ナツの片眉が上がる。 「もう少し、ひねりが欲しいです。」 「じゃあ、沖田さんなら何てつけるんですか?」 「そうですね・・・、ねこ、かな。」 コテン、と首を傾げる沖田。 「・・・・・それ、私よりひどいと思います。」 「ぷっ」 「くくっ」 「「あはははははははっ」」 顔を見合わせながら、お腹を抱えて笑う二人。 何から話そう、なんて、気まずさを感じることもなく、二人の会話は始まった。
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