3. 池田屋回想

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山崎が彼女を追った後、正体のわからない男たちが現れ、彼女を助けて連れ去ったと聞いた。 土方に指示を受け、巡察の際にも、その行方を追っていた。 どうしても、その後見つけることのできなかった女は、変わり果てた姿で、横たわっていた。 「こりゃ、土方さんに報告しないと。」 永倉は、遺体に手を合わせ、筵をかけなおすと、屯所に急いで戻る。 そして、山のように積みあがった書類と格闘する、土方の部屋へ向かう。 「どうだった?」 煙管をふかしながら、土方は、永倉の報告を促す。 部屋に、煙が漂う。 「彼女、でした。」 「彼女?」 片眉を上げ、いぶかしげに問い返す。 「先日までここにいた、桜庭さんです。」 「何だと!!」 土方が声を上げると、障子の外で気配が揺れる。 「誰だ?」 開け放った先に佇んでいたのは・・・ 「総司!」
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