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・・・・・・
新八さんに教えてもらった場所に向かい、走って行くと、人だかりが見えた。
あそこに・・・?
近付くにつれて、歩みが遅くなる。
ようやく、遺体の側にたどり着いた沖田。
筵から見える髪。
震える手で、ゆっくりと筵をめくる。
「!」
先日、私の前から急にいなくなってしまった彼女。
土方さんに聞いても、取調べが終わったから出した、の一点張り。
ずっと、ずっと、探してたのに。
私と一緒に泣いてくれると約束したのに。
どうして?
私を置いて、私の手の届かない場所へ、行ってしまうのですか?
会いたかったのは、こんな姿のあなたではありません。
生きてるあなたに会いたかった。
抱きしめたかった。
その温もりを感じたかったのに。
私の側にいて欲しいのに。
どうして、どうして・・・?
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