1. 終わりの始まり

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2日後に壬生寺で行われた、盛大な葬儀。 弔辞を読み上げる近藤さんの話を、頭の片隅で聞き流しながら、私は茶番に付き合いました。 もしかしたら、微笑みすら浮かべていたかもしれません。 なんだか、おかしかったのです。 近藤さんだって、彼らが長州に殺されたなんて、真っ赤な嘘だってわかってるのに。 神妙な顔をして、涙を流し、「敵を討ちます。」なんて。 一体誰を討つんでしょうね? 彼らが死んだことを悲しんでいる人は、ここに集まった中に一人でもいるんでしょうか? 彼らの命を奪った張本人の私が、悲しむのは間違ってます。 けれども、悲しむというよりも、哀れでした。 自分自身が。 戻ることのできない道に、足を踏み入れたことを、後悔しても始まらないのですが。 このまま流されてしまう不安が、どこかに眠っていました。 雨に打たれて、熱っぽくなっていた身体を支えながら、ふわふわとそんなことを考えているうちに、葬儀は滞りなく終了しました。
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