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遠目に、カタコトと揺れながら近づいてくる電車の姿がありました
(もう少しで来るなぁ…早くしないと…時間が無い)
僕は、前に立っているサラリーマンを押しのけ、少しだけ前へと歩みました
空に浮かぶ太陽が線路に横たわるレールの錆(さび)を
コンガリと照らしていました
すると、突然…
僕の手にガシリと、何かが絡みつく感触が走りました
『う!!うわぁ!!』
あまりの突然の出来事に、僕は、間抜けな声を出してしまいました
僕は、急いでその方向に目をやると
一人の女性が
僕の腕を握りしめポツンと立っていました
『な…なんでしょうか?』
高まる鼓動を沈めつつ、僕は女性に質問しました
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