ダイブ≠大切なモノ

4/6
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
すると、どうでしょう。 よく見ると女性の様子がどうも…おかしいのです 女性は体を折り紙の様に小さくまとめ、カタカタと小刻みに震えておりました そして瞳の中には、いま出たばっかりであろう涙をいっぱい溜めていました 『…え?』 僕は、後ずさりしたい気持ちを押し殺し 紳士的な笑顔で、もう一度、女性に話しかけました 『ど…どうしたのですか?何か…嫌やな事があったのですか?僕で良ければ、お話をお伺いしますよ』 すると、女性は涙でかすれたノドをコクンと鳴らすと 愛しげな目つきで、僕の予想に反した言葉を口にしました 『それは…私の台詞です』
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!