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「あゆみも聞きたい!
姫乃って男の影全っ然ないんだもん。好きな人とか気になる人もいないのー?」
二人とも、目が興味津々に輝いている。
「好きな人、…いないかな?」
それなりに恋愛経験のある二人を前にして言うのは恥ずかしいんだけど…。
「誰かを好きになるっていう感覚がわからない…から。」
「じゃ、初恋もまだってことー?」
キョトン顔のあゆちゃんに恥ずかしさが増して、顔が赤くなるのが分かる。
「………うん。そうなる、ね。」
もじもじとトレーに乗ったLサイズのポテトを見つめながら返事をしたけれど、二人とも黙ったままでいるから、心配になって顔を上げた。
見ると二人とも呆れたような顔をしていて、やっぱり高校生にもなって…と思われているのかと不安になる。
「なんかさ、見た目のイメージそのまま過ぎてリアクション取りづらい。」
先に口を開いたのは莉子ちゃんの方で、なんとも微妙という顔でオーバーに両手のひらを上に向けた。
「本当だよー…。
童顔妹系でそのセリフって、なんかの台本みたいだよ?
なのにおっぱいおっきいって…下手したら安いエロマンガだからね!」
「あゆちゃっ!お、おっぱ…っ
も、声大きいよ!!」
あゆちゃんが変なこと言うから他校の男の子達がこっち見てるよ…。
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