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「あうっ…また今度、じゃ駄目かな?」
男の子と話すことすらままならない私には、合コンなんてまだハードルが高すぎる。
せめて普通に話せるようにならないと、その場の空気を完全に盛り下げてしまうのは目に見えているし…。
「分かった!無理しなくていいよ。
てか、彼氏欲しくなかったりする?
もしかして今あたし思い切り余計なことした?」
急にしゅんと肩を落とし、ちらりと私を伺う莉子ちゃん。
いつも強気な彼女だけど、こういう時相手を気にかけて反省するところも彼女の魅力の1つだと思う。
「ううんっ!!そんなことないよ?
私だって女子高生だし、恋だってしてみたいもん。
でもまだ、合コン行けるほど免疫がないと言うか…。」
今度は私が肩を落とす。
「確かに姫乃男慣れしてないもんねぇ。
女子高だから男子と縁もないし。
……やっぱり合コンだよぉ!
合コンで免疫付けちゃえばいいんだよ!」
「ちょっとあゆみ!
いい加減にしなさい!!
大体あゆみは男慣れしすぎなのよ。
一見清純そうなのにちょっと口を開けば遊んでる女全開。
そして空気を読みなさい。
姫乃を自分の世界に引きずり込まないの。姫乃があゆみたいになったら、あたし嫌だからね!」
スラスラとあゆちゃんを嗜める莉子ちゃんは、いつもの強気な女の子に戻っていた。
やっぱりこっちの方がいいなっ。なんて思った。
「なによそれぇ~!
こんな可愛い女の子そうそういないんだからねぇ?」
ぷうっと頬を膨らませるそれを見て、思わず吹き出してしまった。
その時だった。
3人で笑いあっていると私達のテーブルに、4~5人の男の子が近寄ってきた。
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