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「どうせおこちゃまですもん、私。」
「あははっ。ごめんって!
可愛いって意味で言ってるから怒んないで?」
そう言いながら塚本さんはものすごく自然に、私の頭を優しく撫でた。
…………へっっ!?
「じゃあ今日はもう帰るわ。
ばいばい姫乃ちゃん、またね?」
いっ………いいいま、あた頭っ!!
頭ふわあって…っ!
塚本さんは私の反応を見てクスリと笑い、友達の居るテーブルへ帰って行った。
…からかわれた?
頭を撫でられたときの体勢のまま固まる私の顔は、きっと赤くなっているに違いない。
そう考えると更に恥ずかしさが重なって動けなくなる。
ほっぺたが熱い…。
どうしてだろ。口角が上へいきたがっている。
今の位置をキープしたい私の脳とは反対に、神経や筋肉は自然と持ち上がる。
「かーわい。顔真っ赤っか!
本当にピュアだよね、姫乃は。」
私の隣にいた莉子ちゃんが頬杖をつきながら私の頬っぺをツンツンしてきた。
「あーあ、悪い虫付いちゃった。
ガードしてたつもりだったのに…あいつなかなかやり手ね。」
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