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この春二年生に進級してからは、担任の先生や進路指導部の先生などから進路についての授業が多くなった。
それなのに私ときたら、締め切りが目前に迫った進路希望調査を前にしても一向にペンは動いてくれない。
この進学校に入学したのは、中学三年のとき担任の先生に薦められたからだった。
言われるがまま受験を決め、親も賛成し、トントン拍子に話が進み気が付いたらこの学園の入学式に立っていた。
ここは、県内でも有名な進学校
『華之森学園』
目的もなく入学した私は、自分の将来に明確な物は何もなかった。
何になりたいかもわからない。
何かをしたいという希望もない。
ただ漠然とした将来について、悶々と考える日々が続いていた。
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