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「姫乃進路希望まだ書いてなかったの?」
仲良しの莉子ちゃんが隣の席から顔を出した。
「うーん…進路って言われても、何になりたいとか無いから焦ってきちゃって。」
お気に入りのシャーペンを握りながら、肩を落としていると、伸びてきた手に頭を撫でられる。
「仕方ないよ!
先生たち急に大学は?学部は?
って騒ぎ出しちゃうんだもん。」
よしよしと言いながら頭を撫でてくれるのは、同じく仲良しのあゆちゃん。
二人とも同じクラスで、いつも一緒にいる。
「ありがと。
もう少し、考えてみるね!」
肩を落としたまま答えた私に、二人とも微笑んで返してくれた。
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