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「友達としてはOKだけど付き合うとしたら無理ねー」
何度聞いた事やらこのセリフ。
校舎裏にて。
またフラれましたよっと。
俺、蔵元 キズナ(くらもと きずな)。
花も恥じらう、高校一年生。
たった今フラれた。
いや、何となくわかってた。
フラれなれてるというか……。
まぁ、そういうのも複雑なのだが……。
「キズナ~。
またフラれた?」
物陰からニヤニヤと人の不幸を楽しそうに見ながら一人の男が現れた。
ガッシリ体系で角刈りのよく似合うこの男は俺の親友・小森 泰蔵(こもり たいぞう)。
小森というより、大森な泰蔵とは高校に入った頃出席番号が隣同士で何故か意気投合して仲良くなった。
「やかましい。
みんな俺様の魅力がわかってないのだ」
そうだ。
みんな俺の魅力がわかってない。
サラサラの茶髪に長身で切れ長の瞳、すっと通った鼻筋に知的な顔。
程良く筋肉が付いており、自分で言うのもアレだが中々のルックスだと思ってる。
言っておくが、ナルシストではないからな。
それに頭脳明晰・スポーツ万能。
蔵元財閥の御曹司で行く行くは大企業・蔵元カンパニーの後継者。
こんな恵まれた環境にいて、欲しいモンは何でも手に入れてきた。
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