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「キズナ!
キズナの名前、変じゃないからね!
あんなアンポンタンな奴らの為に泣かなくていいのよ!
涙が勿体ないよ!」
そう言いながらアイはポケットから可愛い絆創膏をだし俺の額にペタリと貼った。
「ホント?
僕の名前、おかしくない?」
真っ赤になった眼で俺はアイを見る。
「おかしくないよ。
いい名前じゃん。
あたしとキズナは名前通り絆で結ばれてるんだよ」
そう言ってアイはニッコリと笑う。
「アイちゃん、ありがとう」
俺は照れながらアイにお礼を言う。
「キズナ、ちょっと待ってて!」
そう言うとアイは近くの草むらで何かを探し始めた。
「アイちゃん何してるの?」
俺はしゃがんで何かを探すアイを覗き込んだ。
「四つ葉のクローバー。
幸せになれるんだって!」
俺の顔をを見てアイは嬉しそうに笑う。
「そうなんだ!
僕も探すよ!」
アイの言葉を聞いて俺も一緒に幸せの四つ葉のクローバーを探すことにした。
***
「ないね~」
暫く探したが四つ葉のクローバーはそう簡単には見つかってくれなかった。
「やっぱりそう簡単には見つからないわね」
額の汗をぬぐいながらアイは言う。
「残念」
しゅんと俺は肩を落とす。
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