三ヶ月後

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ラナ王国歴251年 8月初。 地球陣営による、突然のランカスター襲撃から三ヶ月後の世界。 彼等の中心人物であるメフィウスは、自身の目的の為に、このセクリウス星に住まう人々を洗脳し続けた。 彼はレイテッドウイルスという、人間を忠実な僕に変えてしまう力を駆使し、次々に能力の高い者達を取り込んでいく。 洗脳された者は目が赤くなってドールと呼ばれ、欲望以外の自我を持たなくなる。 彼はそれらを組織し、軍として機能させていった。 ランカスター襲撃後、彼の部下と成ったドールの数は、実に7万を数える。 反面セクリウス側は、サザン港についで、この惑星の中心地であるランカスターも壊滅。 それによりシルビア帝国は事実上崩壊し、最早国としての機能を維持出来なくなった。 更に彼等に殺された人々は、この三ヶ月で3500万人にも上る。 都で生き残った者の中には、奴隷よりも酷い扱いを受け、ドールの遊び相手になっている者もいるとか。 今ではランカスターからローゼン山脈の周辺、またその近くの村に至るまでもが、彼等の支配下となっていた。 その為、セクリウス側の人々は西や南、北といった地域に逃げていき、彼等に怯えて暮らす毎日を送る。 このような背景から、メフィウスの存在は全世界の誰もが知る事となった。
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